Flight Pack 1 - 5/6 (Startup) by Sascha Ende

Hit or Miss? Arti’s Review

よし、このトラックを聴いてみよう…　なるほど、第一印象はしっかりとした、雰囲気のある作品だ。控えめな緊張感があり、過度にドラマチックになることなく、うまく盛り上がっている。プロダクションの面では、クリーンで、シンセは明確に定義されており、ドラムはキレがあり、ステレオフィールドにうまく収まっている。プロダクションミュージックとして考えると、この種のトラックは非常に使い勝手が良い。汎用性がある。技術解説、企業プロモーション、さらにはより微妙なSF的な瞬間にも使えるだろう。アレンジメントはスマートだ。物事を複雑にしすぎていないのが、シンクにとって強みだ。メロディーは、フックのあるリードというよりは、テクスチャーと進化するサウンドスケープが中心で、これもまた、意図された目的に合っている。後で少しだけ顕著なメロディー要素を追加すれば、アピールが広がるかもしれないが、現状でも、ムードを構築するのに効果的だ。業界標準と比較すると、ミックスは良好だ。耳障りなものはなく、周波数バランスも取れている。画期的なサウンドデザインで人を驚かせることはないだろうが、プロのクオリティであり、約束されたものを実現している。感情的なインパクトとしては、喜びや悲しみというよりも、期待感や、もしかしたらわずかなミステリー感を創造することに重点が置かれている。それは微妙であり、それは本当に強みになる。さらにプッシュするには、微妙なテクスチャーレイヤー、例えば、粒状のシンセ要素や有機的なテクスチャーを試して、ミックスを乱雑にすることなく深みを加えてみよう。全体として、非常に使いやすいトラックで、うまくプロダクションされており、「スタートアップ」の雰囲気に完璧に合っている。いくつかのマイナーな調整を加えるだけで、モダンで、技術指向でありながら、控えめな雰囲気が必要な様々なメディアプロジェクトにとって、定番になる可能性がある。間違いなくプロの領域に達しているが、トップレベルのライブラリーミュージックと比べて本当に輝くためには、もう少し磨きをかける必要がある。